王者山中慎介(33=帝拳)が、国内歴代3位タイとなる10度目の防衛に成功し、過去79人いる国内の世界王者の中で、達成者わずか3人の新たな領域に足を踏み入れた。具志堅氏、長谷川、内山と比較すると、王座奪取からV10戦までに奪ったダウン数は22回で最多。3人の証言から得意の左、強さに迫った。
具志堅氏は磨き上げてきた技術の高さが、長期政権の理由と述べた。「山中君のすごさは拳を正確に当てる能力。狙ったポイントを射抜く。あれは教えて出来るものではない」と指摘。得意の左については「会う度に返しの右フックを練習しろと言っているけど、やらないね(笑い)。それだけ左に自信があるんだろう。僕の現役時代は今より薄く小さい6オンス。8オンスのグローブであれだけ倒すのはすごい。見ていて楽しい選手だね」と話した。
対戦相手が研究を重ねても、その上を行く山中のストレート。内山はその打ち方を、自身の参考にもしているという。「力強い踏み込みと、下半身のねじりで作り出した力を上半身に連動させる。そこから力まずに、刺すように打つ。無駄な動きがないから、相手は反応できない。同じ現役選手としても、単純にすごいパンチだと思う」。
長谷川はこの日の試合をゲスト解説として会場で観戦。「日頃の練習姿勢がすべて。これからもモチベーションが上がる試合をして、さらに防衛を伸ばしてほしい」とエールを送った。V10を成し遂げた者だからこそ、分かることがある。


