<全日本:東京大会>◇20日◇後楽園ホール◇1800人
豪腕復活だ。右ひじの関節遊離体除去および尺骨神経移行手術で欠場していた全日本の小島聡(37)が、102日ぶりにマットの帰ってきた。極悪軍団ブードゥーマーダーズのTARUと組み、武藤敬司(45)西村修(36)組と対戦。最後は西村の逆さ押さえ込みに屈したが、両者を必殺のラリアットでマットに沈めるなど、参戦する新日本G1クライマックス(8月9~17日、両国国技館ほか)に向け、手応えを得た。
IWGPヘビー級王者・武藤にはマシンガンチョップを、くせ者西村にはエルボースマッシュを連射した。圧巻は試合終盤に見せたラリアット2連発。武藤、西村の2人をそれぞれ一撃でマットに沈めた。小島の右腕は健在だった。最後は西村に屈したが「甘くない。プロレス甘くないよ。ただ、おれはリングに立った」と、戦いの舞台に戻った喜びをかみしめた。
右腕に違和感を感じたのは2年前だった。指の屈伸が思うようにいかず、しびれを感じた。ごまかしながら参戦を継続した。だが、17年間酷使した右ひじはすでに限界を超えていた。変形性肘(ちゅう)関節症および尺骨神経まひと診断され、チャンピオンカーニバル後の4月16日、関節遊離体除去と尺骨神経移行手術を約2時間かけて行った。その後、リハビリの日々が続く。「いつ治るか先が見えない不安で引退も考えた」という。
復帰へのモチベーションとなったのが、新日本の天山広吉(41)の存在だった。天山も昨年10月、頸椎(けいつい)損傷で約4カ月の欠場を強いられた。小島は天山も引退を考えていた事実を知人から聞かされていた。団体は違えど「プロレス人生で最もかかわった彼の存在は大きかった」と振り返った。
目指すはその天山が出場するG1クライマックス制覇。「優勝すればIWGP挑戦という新たな展開を生み出せる」。その姿勢はあくまで貪欲(どんよく)だった。【塩谷正人】

