WBC世界フライ級王者の内藤大助(33=宮田)がニュースタイルで進化をアピールする。30日の同13位の清水智信(27=金子)戦を前に29日、都内での計量に臨んだ。アマ仕込みでワンツー主体の正統派の清水に対し、持ち前の変則的なボクシングだけでなく、あえて相手得意の正統派スタイルでも勝負に出て、王者の威厳を示す。WBA世界同級王者の坂田健史(28=協栄)と、挑戦者でWBA3位の久高寛之(仲里ATSUMI)も計量をパスした。

 相手の土俵で勝つ。世界王座奪取から1年。内藤の3度目の防衛戦のテーマは絶対的な強さで勝つこと。対戦相手の清水は、教科書通りのボクシングで、変則的な自分とは対照的。それでも内藤は、ジャブからワンツーの正統派スタイルで勝負し、実力の違いを見せるつもりだ。

 ボクシングを始めた時期が19歳と決して早くなかった。「アマ上がりのきれいなボクシングでは勝負できない」。フェイントを駆使し、見えない角度からパンチを放つ変則攻撃を磨き上げた。自己流で世界の頂点に立ったが、今回は正統派スタイルの清水対策として、アマチュア選手とスパーリングを重ねてきた。変則スタイルを捨て、ジャブからワンツーで、何度も相手を圧倒した。野木トレーナーは「今の内藤は変則だけではない。驚くようなスピードのワンツーもある。正攻法ができるから、変則も生きているんです」と説明した。

 大きな励みもできた。28日夜TBS系列で放送されたテレビドラマ「内藤大助物語」が13・6%の高視聴率を獲得。織田裕二出演の「月9」ドラマ「太陽と海の教室」の14・4%に迫った。ドラマでは、いじめを乗り越え、全日本新人王優勝までが描かれた。既にTBS内部では、続編、内藤自身の俳優デビューの話も浮上している。

 「ドラマを見てくれた人に、やればできることを見せたい」。夢のプランを実現するためにも、ニュー内藤スタイルで勝つ。【田口潤】