<プロボクシング:WBC女子世界ミニフライ級タイトルマッチ10回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール◇観衆1650人

 挑戦者で同級6位の菊地奈々子(35=白井・具志堅)が、王者のアナベル・オルティス(24=メキシコ)に0-3で判定負けし、王座獲得に失敗した。前へ出るところに、的確なパンチを浴び続け、ジャッジの採点は最大8点差の完敗だった。日本ボクシングコミッション(JBC)認可後の菊地の戦績は5勝(4KO)2敗。試合後は進退を保留した。白井・具志堅ジムは、男女通じ5度目の世界挑戦も初の王者誕生はならなかった。

 菊地の積極策は王者の技巧に打ち消された。距離を詰めると、カウンターの左フックが計ったように飛んできた。「来るのが分かってたのに対応できなかった」。流れをつかめないまま、最終10回終了のゴングを聞いた。白井・具志堅ジムの門をたたいて3年。「3年で2度も世界戦をやらせていただいたのに、勝てずに申し訳ないです」と涙を流した。今後については「分からないです」と明言は避けた。