新体制への移行が遅れているK-1が「テスト開催」に踏み切る。K-1を主催するFEGが26日、「K-1

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 MAX63キロ級日本トーナメント」を6月25日に代々木競技場第2体育館で開催すると発表した。10年同級覇者・大和哲也-08年K-1甲子園王者HIROYAを皮切りに、世界大会出場権を争う。ただ、今後については現在白紙。経営再建を図る新会社設立を目指しており、投資家に興行実績を披露するための事実上「見切り発車」の開催となる。

 FEG代表を務めるK-1の谷川貞治イベントプロデューサー(EP、49)は会見で「選手や関係者にご迷惑をかけていることをおわびしたい」と謝罪した。当初は1月に新会社を設立し、4月中に興行を開催する予定だったが、東日本大震災の影響などで遅れていた。FEGは魔裟斗らが引退した10年以降、新たなスター選手の育成、発掘をできずに人気が下落。経済不況でスポンサー収入も落ち、選手への報酬も滞るなど多額の負債を抱えている。

 谷川EPは「(新会社への)投資家も大会がなければ不満を感じる」と今大会を成功に導き、運営資金獲得へのアピールの場とする考え。テレビ中継も現状は難しく、年末恒例の祭典Dynamite!!についても同EPは「TBSや皆さんに待ってもらっている。FEGとしては資金がかかるので、現時点ではやれない」と話した。93年の第1回大会以来、日本の格闘技界を代表してきたK-1にとって、存亡をかけた11年初興行となる。【山下健二郎】