2月19日に仙台の3団体合同チャリティーALL

 TOGETHER(AT)で、左脛(けい)骨の亀裂骨折などで全治2カ月の重傷を負ったノアの小橋建太(45)に、3月初めに野田佳彦首相(54)から激励の色紙と手紙が贈られた。入院中に知人を通して東京・有明のノアの事務所に届けられた手紙には「小橋選手を尊敬しています」と書かれている。小橋は23日、有明のノア道場で「ありがたいことです。頑張ります」と、首相の言葉を励みにして復帰へ向けて汗を流した。

 ATの月面水爆の際に足を痛め小橋が入院したのは、翌日の2月20日。左脛骨の亀裂骨折と右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷ならび右脛骨挫傷で全治2カ月の重傷。

 3月5日に退院するとノアの事務所に、野田首相から“ラブレター”が届いていた。これで6度目の長期欠場の小橋だが「幾多の困難を日々の努力で克服してきた小橋建太選手を心より尊敬しております。また逞(たくま)しいプロレスを観れることを期待しております」と毛筆でしたためられていた。

 小橋は「読んでびっくり。でも、総理からなんてありがたい。頑張ります」。プロレスファンで知られる野田首相。昨年4月に帝国ホテルで行われた小橋と妻で歌手のみずき舞(37)の結婚披露宴に、当時は財務相だった野田首相から祝電が届けられた。小橋は「直接の面識がなかったので、会ってお礼をしようと、昨年の夏前に調整してたんですが」と振り返る。昨年8月から9月に民主党代表就任、野田首相誕生の中で立ち消えになっていた。

 小橋は「本当にプロレスを愛してくれてる。選挙?

 無理、出来ない」。リハビリを始めたのは、東日本大震災から丸1年目の3月11日。この日も、2時間以上、道場で汗を流した。「退院して、やっと動けたのが、偶然3月11日だった。まだリハビリ段階。2カ月たったけど、もともと膝は悪かったから。上半身鍛錬と、膝に体重が乗らないようにね。痛いし、体重を乗せるとカクンとなって怖い」。両膝には装具を着けたまま。「復帰は秋くらい。それよりファンにあいさつしたい」と6月13日の東京・後楽園大会の故三沢光晴さんのメモリアルナイト来場を目指している。【小谷野俊哉】