WBC世界バンタム級シルバー王者の亀田和毅(20=亀田)が9日、年内は同王座の防衛に専念する考えを示した。4月26日にメキシコで同王座を獲得してこの日、帰国。都内の所属ジムで会見し「早く世界王者になりたかったけれど、焦らずに年内は防衛を重ねたい」と明かした。7月以降、2カ月に1度のペースで防衛戦を行う予定だ。

 当初はシルバー王座獲得後、WBC世界同級王者・山中慎介(29=帝拳)に挑戦する計画もあった。10回終了TKO勝ちで資格を得たが今回、WBC側の調整が難航して開催時期や対戦相手も二転三転。ノーランカーと酸素の薄い標高約3000メートルの不慣れな会場での戦いを強いられ、試合内容にも納得がいかなかった。

 亀田は「山中選手は強い。もっと強くなって、周りに認めてもらってから挑戦したい」と謙虚に話した。来年の対戦を想定し、初防衛戦ではサウスポーを迎え撃つ考え。WBC側からは、8階級の各地域王者らが集うトーナメント(W杯)出場を打診されており、実力アップの舞台を整える方針だ。【山下健二郎】