WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司(30=帝拳)が、地元の大声援を力にベルトを守り抜く。22日の同級1位プエルタ(メキシコ)との3度目の防衛戦に向けた19日、都内で予備検診に臨んだ。昨年大みそかのV2時と比べ、胸囲は1・5センチアップ。「筋力がついた。そこは成長分」。所属ジムに戻り、練習を打ち上げると、体重もリミットを下回るなど調整は万全。「ばっちり仕上がった」と力を込めた。

 約11カ月ぶりの試合に、出身地の秋田県三種町からは彩美夫人ら家族のほか、後援会を中心に過去最多の200人近い応援団が詰めかける。V2の時は、米どころ秋田から約10時間のバス移動で、行きの道中から酒盛りがスタート。帰路分のお酒も飲み干す盛況ぶりに、トイレ休憩が増え、到着はゴングの10分前。

 今回は雪などの不測の事態も考慮し、新幹線で8時ごろには秋田を出発する。後援会長の成田仙則さんも「時間の心配をしないでいいので気持ちは楽。米の収穫が終わったばかりなので11月の試合は最高のタイミング。右でも左でも良いので、KOして欲しい」と熱が入る。県民栄誉賞も受賞した王者が、地元の期待に拳で応える。【奥山将志】