「PRIDE」が大みそか限定で復活※画像クリックで拡大表示

 「PRIDE」が一夜限りの復活を果たす。旧PRIDEスタッフが12月31日、さいたまスーパーアリーナで「やれんのか!

 大晦日!

 2007」と題した格闘技イベントを開催すると21日、発表した。PRIDEヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードル(31=ロシア)の参戦も決まった。ヒョードル所属の米総合格闘技団体M-1グローバル関係者は来年以降も旧PRIDEスタッフとの提携を示唆した。

 PRIDEの魂は消さない。「やれんのか!

 大晦日!

 2007」の開催が決まった。会見にはPRIDE王者だったヒョードルら選手だけでなく、統括本部長だった高田延彦氏、演出担当、リングアナウンサーら裏方20人も壇上に並んだ。UFCとの契約問題で名前こそ使えないが、その光景はまさにPRIDEそのものだった。

 今年3月、PRIDEはUFCに買収された。新体制のもと、新生PRIDEが開かれるはずだった。一時はUFCとの対抗戦も計画された。ファンの期待も高まったが、地上波テレビ放送が難航。大会は一向に開催されず、ノゲイラ、シウバら大物選手だけが引き抜かれた。10月には都内の事務所が閉鎖され、社員も解雇された。

 事実上のPRIDE消滅。最悪の形で旗揚げ10周年を迎えたが、旧スタッフたちはあきらめなかった。約1000人の署名と復活を望むメッセージにも勇気づけられた。ファンにけじめをつけるためにも、大みそかのイベント実現を目指してきた。その情熱が海外にも届く。ヒョードルの所属する総合格闘技団体M-1グローバルが今回のイベントに賛同し、協力を表明。過去4回、日本で大みそかに試合をしたヒョードルは「オファーをもらって、すぐに決めた。日本で試合をしたかった」と出場理由を説明した。

 「世界一の制作チームで一夜限りのイベントを行いたい」と広報局長だった笹原氏は言う。だが、一夜限りで終わらない可能性もある。M-1グローバル関係者は「(来年以降は)PRIDEを引き継ぐ形でやっていきたい。夏には日本で大会をしたいし、若手中心のM-1武士道も開きたい」と具体的なプランも明かした。

 週明けにはヒョードルの対戦相手が発表される。4年前に対戦経験のある野獣藤田和之らが候補になる。「PRIDE」の復活でHERO’Sなど他団体への相乗効果の期待も高まる。UFCが隆盛する一方、暗く沈む話題ばかりだった、今年の日本の格闘技界。年末が押し迫る中、一筋の明るい光がはっきりと見えてきた。【田口潤】[2007年11月22日10時16分

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