大関琴奨菊(30=宮城野)が1敗をキープ。1敗で並んでいた横綱白鵬(30=宮城野)が敗れたため、再び単独トップに立った。

 泣いても笑っても、残るは千秋楽だけ。10年ぶりの「和製力士V」か、あるいは平幕の豊ノ島を含めた優勝決定戦に持ち込まれるのか-。

 協会トップの八角理事長(52=元横綱北勝海)は、自らの現役時代を思い起こしながら、千秋楽に臨む琴奨菊にその心構えを説いた。「勝てば優勝。その最後の大一番。自分の力を信じていくしかないね。自分にかかる、全てのプレッシャーをいなしながらね。“よし、この1番で決めてやるぞ”というね」。豪栄道に敗れ、白鵬か豊ノ島のいずれかが勝てば優勝決定戦に持ち込まれるが「負けたら負けたで(決定戦は)後で考えればいい。本割の1本、自分で決められるんだから」。優位性を味方につける、心の持ちようの重要性を語っていた。