大相撲の秋場所で史上初めてかど番で全勝優勝を飾った大関豪栄道(30=境川)が一夜明けた26日、東京都足立区の境川部屋で会見し、師匠の境川親方(元小結両国)へ感謝の言葉を並べた。

 「ダメなときもずっと励ましてくれたので、その師匠に優勝報告できて本当に良かったです」と話した。

 場所の2日目から、九州場所担当部長を務める師匠の境川親方(元小結両国)は福岡に出張していた。親方とようやく対面したのは、千秋楽を終えて部屋に戻ったとき。「師匠を見たら目が潤んでいたので、僕も見たらまた泣いてしまうなと。何回も何回もカメラの前で泣くのは恥ずかしいので、必死で涙をこらえてやっていました」と振り返った。

 師匠からは連日、おかみさんを通じて助言をもらっていた。勝ち続けたことで、それが「験」になった。「勝ち越して、電話であいさつしようとしても電話に出てくれなかった。(師匠と)しゃべらず勝っていたので、ずっと験にしてくれた。それが場所中のルーティンみたいになっていました。心配りを、すごい感じていました」と、師匠の温かさに感謝した。