大相撲の関脇高安(26=田子ノ浦)が冬巡業の移動休みの19日、沖縄県糸満市で琉球ガラスづくりを体験した。人生で初めての挑戦。約1300度の窯で熱せられたガラスに息を吹き込む場面では、通常は何度も息を送り込むのに、たった一息で大きく膨らませて職員を驚かせた。「口」を広げる作業中の表情は真剣そのもの。「難しかったけど、楽しかった。すごく繊細さが必要。職人の方々はすごいですね。いい経験ができました」と喜んだ。

 初めて大関とりに挑んだ九州場所は、7勝8敗と負け越し。「情けなかったです」。関係者によると、序盤で首を負傷して頭から当たることができなかったが、言い訳をすることはなかった。「一から、しっかりとやりたい」と話した。

 現在の琉球ガラスは戦後、資源難から米軍基地で消費されたコーラやジュース、ビールなどの空き瓶を溶かして、色ガラスとして復興したことに始まる。繊細さを体験した高安も琉球ガラスのように復活し、大関とりに再挑戦する。