横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)から初金星を挙げた西前頭筆頭の御嶽海(24=出羽海)を、協会トップの八角理事長(53=元横綱北勝海)は「技能相撲」と評した。

 右四つに組み止められた御嶽海は、左上手を取られ不利な状態に。だが、強引ともいえる日馬富士の上手投げを重い腰で残すと、右の下手を引き、腰をぶつけるように密着させ、右膝もうまく使いながら前進。何とか回り込もうとする横綱を追い詰め寄り切った。

 八角理事長は「日馬富士に油断があったわけではないと思うが」と前置きした上で「御嶽海は相手の逃げ場をなくして、腰をぶつけながらうまく出た。技能相撲」と評価。さらに「日馬富士の攻めのまずさがあったにせよ、あの形で勝つのだから自信もつくだろう。圧力もついてきた」と評価した。また、横綱の攻め方にも言及。「楽に勝ちに行った。もっと前に前に出て、苦労して勝とうとしなければ。投げを打つのも、もっと前に出ながらでないとね」と墓穴を掘った形の、日馬富士の相撲を分析した。