大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が名古屋場所6日目の14日、日本相撲協会に「左足関節靱帯(じんたい)の損傷で約3週間の安静加療を要する」との診断書を提出して休場した。

 稀勢の里の休場は3度目で、2場所連続の途中休場となった。愛知県長久手市内の宿舎で対応した師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は「(本人が)相撲が取れる状況ではないと。昨日も話したが、今日最終的に決めました。簡単な決断でなかったのは確か」と話した。

 稀勢の里は前日5日目の勢戦で小手投げを食らって3敗目を喫した際に、左足首を負傷。左足を引きずりながら歩いていた。長久手市内の病院で診断し、骨に異常はなかったものの、靱帯を傷めていた。田子ノ浦親方は復帰時期について「全治は3週間だが、体重もあるし、相撲を取るのはもう少しかかる。相撲が取れることを1番に考えて、様子を見たい。いろいろ本人も葛藤(かっとう)があったと思うが、思ったような相撲が取れていないし、けがもしましたので…。元気で強い横綱を見られるようにしたい」と話した。

 稀勢の里は3月の春場所で左上腕付近を負傷し、けがが癒えぬまま出場した5月の夏場所は10日目で4敗。11日目から途中休場していた。今場所も、半ば強行出場の形だったが、序盤の5日間で1度も連勝がなく、早くも3敗を喫していた。