両膝の大けがで序二段まで落ちながら自己最高位、東前頭2枚目まで番付を上げた宇良(29=木瀬)が、同期の関脇御嶽海に完敗した。

関学大出身の宇良と東洋大出身の御嶽海は同じ15年春場所初土俵組。対戦は17年名古屋場所以来、4年半ぶりだった。

低い立ち合いで潜ろうとした宇良だが、御嶽海は冷静に動きを見て浅いもろ差しで動きを止めて、はず押しで一気に押し出した。宇良は「なんかさらに実力差をつけられました。というか元々、実力差があったのにすごい差を感じました」と完敗を認めた。

圧力をかけ、真っすぐに出てくる御嶽海の相撲に「これが相撲の基本なんだと感じました。基本ってすごいなと。何もできなかった」と話す一方、「逆に新年いいスタートを切れた気持ち。力を出し切れるように頑張りたい」。幕内上位の力をあらためて肌で感じ、今後の戦いへ意欲を燃やした。