「AKB48マラソン部」のAKB48島田晴香(21)と前田美月(16)が30日、山梨・富士河口湖町で行われた「第3回富士山マラソン」(日刊スポーツ主催)に初出場した。

 2人は今大会から新設された、女性ランナーを対象にした「ファンタジーラン」に挑戦。西湖から河口湖畔までの約13キロのゆるやかな下り坂コースを力走した。沿道からは地元住民やファンらが声援を送った。高校時代にテニスの静岡県大会で団体3位の実績がある島田は「コスプレランナーや紅葉を見ながら楽しんで走れました。必死に富士山を探していたのに、最後まで曇って見られなかったことが残念でした。来年こそは富士山を見たいです」。島田はこの日のために、週3日5キロ走トレーニングを行った。1キロ6分から6分30秒のペースで走ると決めて臨み、1時間20分で完走した。

 国際大会で入賞した名ランナー、(旧姓・林)浩実さんを母に持つ前田はマラソン大会に初出場。170センチの長身を生かしたストライド走法で完走した。「母から『膝が前に出すぎるから注意して』とアドバイスを受け、その点は意識して走りました。これまで距離は10キロが最高だったので、不安もありましたが、気持ちよく走れました」。

 「AKB48マラソン部」は昨年11月、マラソンを通じての地域交流を目的にメンバー23人で発足。今年4月の「グアムインターナショナルマラソン2014」には島田ら11人が参加し、全員完走した。フルマラソンでは島田が5時間15分55秒で部の中で一番にゴールした。マラソン部は今月28日、DeNAランニングクラブによる全面サポートが決まり、新体制となった。同クラブの瀬古利彦総監督(58)が監督に就任して指導にあたるなど強力なバックアップ体制となり、メンバーもAKB48のほか、SKE48、NMB48、HKT48から計31人が加入した。瀬古監督は「厳しく、優しく、楽しく」を指導テーマに掲げている。最終目標は、今年の東京マラソンでタレント西谷綾子(28)が記録した3時間3分3秒の女性芸能人記録を切ることと、全日本実業団女子駅伝に出場するこという。瀬古監督は「初戦なので、まずはマラソンを楽しんでもらえて良かった。ただ、マラソンはそんなに甘くないです」と、“ミスターマラソン”らしく厳しく語った。

 ファンタジーランには約900人が参加。参加賞としてミニーマウスのランニングTシャツや、レース後には近隣ホテルなどで使用できる入浴券が配布された。