<第4回AKB48選抜総選挙>◇6日◇東京・日本武道館
社会現象になって3年目に入った。今年も収束どころか、投票総数は史上最多記録を大幅に更新。エース前田敦子(20)卒業の余波も、全く感じさせなかった。国民的アイドルグループの今後は?
総選挙結果から見えてくるファン心理とAKB48の現実とは?
AKB48のデビュー当時から取材し続ける本紙担当の瀬津真也記者が解説する。
前田敦子不在でも、総選挙がさらに盛り上がったことで、AKB48は新時代への不安を1つ、ぬぐい去った。投票総数は昨年の116万6145票から138万4122票と大幅増も、1位大島の得票数は10万8837票と、同じ割合では上積みされなかった。増加分は、地方グループや研究生らに拡散した。応援の対象が増えた分だけ、票数が伸びたという事実は、AKB48の世間への浸透度やアイドルファンのシェア率が高まったということだ。
昨年8月の「フライングゲット」以降は、頭打ち状態だったシングル曲の売り上げも、投票権が付いた「真夏のSounds
good!」が、最多記録を更新。総選挙が、毎年の起爆剤になっている。
「投票権が購買欲をあおっている」との一部の指摘だけは的を射ていない。総選挙人気が爆発した第2回以降は、投票権付きシングルよりも、総選挙選抜メンバーによるシングルの方が売上枚数で上回っている。ファンは自分たちで選んだドリームチームの作品だからこそ、さらに情熱が高まるものなのだ。
いつの時代もアイドルは、一生懸命な姿や笑顔で、人を魅了してきた。一方、これまでのファンは、ライブでの声援やCD購入、ファンレターでしか応援する姿勢を示せなかった。ところが、総選挙だけは違った。元気をもらった返礼を「投票」という、より明確な行為で表せるようになった。たとえ1票でも「投票」が、参加意識を高め、よりアイドルを身近な存在にさせてもくれる。だから、喜んで楽しんで、こぞって投票する。
大島も柏木も「アイドルは、ファンがいないと成立しないんです」と言う。ファンが長らく願ってきた「アイドルとのキャッチボール」を実現させているのが総選挙の実体だ。【瀬津真也】


