東京のAKB、名古屋のSKE、大阪のNMBに次いで4都市目の姉妹グループ、福岡・博多のHKT48が、来年にCDデビューを果たすことが8日、発表された。福岡市内のHKT48劇場で報告すると、ファンからは「おめでとー!」の大コール。宮脇咲良(14)らメンバーは感激の涙を流した。

 劇場デビューから1年での朗報に、指原莉乃(19)は「うわさを聞き付けた母が昨夜電話をかけてきて、そのときはまだ信じられなかった」と言い、キャプテン穴井千尋(16)は「みんなの目標がかなった。ここからが本番、第2のスタートです」と涙声で震えた。契約レコード会社は、ユニバーサル・ミュージック。同社は「素晴らしいアーティストを多数輩出している福岡から、大きな可能性を秘めたダイヤの原石が、1粒1粒光を放つように…。HKT48の音楽が全国に届くと確信しています」とコメントした。

 思い描くサクセスロードは、長女のAKB48だ。HKT48佐藤和也劇場支配人は言った。「AKB48の原風景をお見せしていきたい」。平均年齢14・7歳と、ほかの姉妹グループと比べても、突出して若い。初期のAKB48のようなフレッシュさで「今のAKB48の楽曲が、よりアーティスティックになった今、我々HKTが48グループの原点である制服アイドルにこだわっていきたい」。指原も「AKB48でできない曲を」と望んだ。現役女子中高生の集団にしかできない王道アイドル路線だ。

 48グループのある関係者は「AKB48の成長を一から目撃できなかったことを悔やむファンも多い。それを体験するならば、HKT48しかない」と言った。秋元康総合プロデューサー(54)が大切に温存してきた48グループのJOKERが、ついに羽ばたく。【瀬津真也】