<大島優子卒業コンサート>◇8日◇味の素スタジアム

 AKB48大島優子(25)卒業コンサート「6月8日の降水確率56%(5月16日現在)、てるてる坊主は本当に効果があるのか?」が8日、東京・味の素スタジアムで開催された。3月30日の国立競技場卒業コンサートが荒天中止。代替公演の今回、願いはかない大雨予報は外れた。ラストは雨あがりの夜空に、高く高く舞い上がった。今日9日、秋葉原のAKB48劇場で最後の卒業式を行う。

 大島にしかできない壮大なフィナーレだった。仲間との絆を歌う「支え」で、全メンバー263人と20分42秒もかけて、1人1人と対面した。8年間で70万人の手を握ってきた真の握手会女王の、本当に最後の握手会。感激する後輩、悲しむ同期生、労をねぎらうOGたち…。皆に慕われ、憧れられてきた証しだった。

 とことんAKB48に尽くしてきた大島が、アイドルの神様に見放されるはずがなかった。ファンから集まった約3000個のてるてる坊主が、雨雲を吹き飛ばした。「皆さんのおかげで晴れましたぁ~!!

 ばっちりだよ、お天道さまぁ!

 てるてる坊主の効果、あったぞぉ~!!」と、太陽のような笑顔で空に叫んだ。

 前田敦子(22)ですら行われなかった、1人の卒業のためだけのコンサート。アイドルの卒業ライブでは、史上最多となる7万人のファンが集まった。内容も大島尽くし。冒頭は、丈が10メートルのドレスでソロ曲「泣きながら微笑んで」を熱唱し、中盤は後輩を従えたり、親友の小嶋陽菜(26)とペアを組んだり、派生ユニットNot

 yetで、縦横無尽に駆け回った。

 小さいころから私は、いろんなものを疑って信じようとしませんでした。だけど、あなたに出会えて、夢は信じていいもの、つかめるものだと教えてもらいました。あなたと私が作り上げてきた、見てきた景色はあなたの宝物になりましたか?

 私にとっては一生の宝物です。あなたがいてくれたから、私がいます。

 間奏中に感謝を伝えながら、7万の緑の旗とペンライトでスタジアムを大島所属チームK色に染めてくれたファンの前で、涙した。

 後半は“心友”と呼び合う宮沢佐江(23)や、戦友と呼び合う高橋みなみ(23)とデュエット。エースのバトンを渡した渡辺麻友(20)松井珠理奈(17)山本彩(20)らと踊った。

 「1994年の雷鳴」を歌うと、雨が降り出した。「天気もエンターテイナーですね。演出じゃないの?」と、夜空にウインク。ぬれた姿すら、8年間、汗びっしょりで踊ってきた姿の演出になる。もう、大島優子のエンターテインメントショーは、雨で止められるはずもなかった。最後は、ファンが初めて総選挙1位で与えてくれた、栄光のセンター曲「ヘビーローテーション」で、空中ブランコに座り、雨あがりの夜空に飛び去っていった。

 70日前の国立での涙は、むしろ、卒業をさらに盛り上げるための序章にすぎなかった。そう思えるほど、大逆転のハッピーエンドだった。【瀬津真也】