米SFドラマシリーズ「スタートレック」のミスター・スポック役で知られた米俳優レナード・ニモイさんが2月27日(日本時間=同28日)、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患のため、米ロサンゼルスの自宅で死去した。83歳だった。ボストン生まれで、50年ごろハリウッドに移って映画デビュー。66年に始まった「スタートレック」(当時の邦題は「宇宙大作戦」)でブレークし、「スパイ大作戦」にも出演した。

 ニモイさんは今週初めには死期を悟り、「スタートレック」のバルカン人式のあいさつとして有名な「Live long and prosper(長寿と繁栄を)」の文言をツイートした。オバマ大統領もこの日、ホワイトハウスから公式声明を発表。07年に対面したニモイさんと「長寿と繁栄を」のあいさつを交わしたことを振り返った上で、「私はスポックを愛していた」とコメントした。

 NASAも公式ツイッターで、ニモイさんが、スペースシャトル・エンタープライズ号の前に立った76年の写真をアップ。「安らかに眠れ、ニモイ。我々の多くが、スタートレックに触発された」と追悼した。(ニューヨーク=鹿目直子通信員)