昨年1月に亡くなったやしきたかじんさん(享年64)の妻、家鋪さくらさんが、たかじんさんの30年来の知人とされる大阪市の男性Aさんに対し、1000万円の慰謝料を求める民事訴訟の弁論準備が21日、大阪地裁で開かれ、和解の見込みが高まった。関係者によると、この日は被告側から和解の提案があったとみられ、原告側代理人弁護士は、和解提案について「はい。そうです」と認めた。

 訴状によると、Aさんは昨年5~11月、自身のブログで、さくらさんについて記述し、被告側は名誉を傷つけられたとして、Aさんを訴えた。

 記述内容は、余命5カ月だと医師に告げられたたかじんさんに、さくらさんが入籍や高額の買い物をねだったとしたことや、イタリア人男性との婚姻歴があり、たかじんさんとは重婚状態だったなどと、記されていた。

 同裁判は3月9日に大阪地裁で始まったが、同日は、被告側は出席せず5分で終了。原告側によると、2回目だったこの日は、被告側代理人が出席したが、被告側からの証拠提出は「なかった」といい、被告側に争う姿勢はないとみられる。Aさんはブログの記載内容もすでに削除している。

 さくらさんはこれまで、たかじんさんの弟子、歌手の打越元久氏に対しても、名誉を傷つけられたとして1000万円の損害賠償を求めており、同地裁で裁判が続いている。