元ビートルズで1980年に射殺されたジョン・レノンの妻オノ・ヨーコさん(83)が26日夜、米ニューヨークの中心部マンハッタンの病院に救急車で運ばれた。米メディアが電子版で一斉に報じた。脳卒中の可能性を報じたり、自宅からの搬送時は意識がなかったと報じるメディアもあったが、オノさんのマネジャーは脳卒中説を否定し、「体調は回復している」とした。

 救急の通報は午後9時ごろ。運ばれたマウント・サイナイ・ルーズベルト病院は、80年12月8日にレノンが撃たれた際の搬送先と同じだったという。ただ、ヨーコさんのマネジャーは同日、ニューヨークの地元テレビに対し、脳卒中の可能性を否定し、重いインフルエンザのような症状だと説明した。オノさんの体調はすでに回復しており、27日に退院できる見通しだと話した。

 病状についての情報は錯綜(さくそう)しており、英デーリーメール紙電子版は、かぜの症状による予防的な入院と伝えた。ヨーコさんの関係者は脳卒中との報道を否定したという。

 ◆オノ・ヨーコ 本名・小野洋子。1933年(昭8)2月18日、東京都生まれ。父親の仕事の関係で長く米国で暮らし、前衛芸術家として活躍。66年にロンドンで開いた個展でジョン・レノンと出会い、交際に発展。69年に結婚し、75年に長男ショーンを出産した。80年にレノンがニューヨークで射殺された後も、愛と平和を訴える芸術活動を続けている。