09年に死去した忌野清志郎さんが率いたロックバンドRCサクセションの「上を向いて歩こう」が、阿部サダヲ(45)の主演映画「殿、利息でござる!」(中村義洋監督、5月14日公開)の主題歌になることが7日、分かった。映画は、250年前の仙台藩の庶民が、重税に苦しむ宿場町を救うため、逆に藩に大金を貸し付けて利息を巻き上げる逆転計画をコメディータッチで描いた。池田史嗣プロデューサーは同曲について「(オリジナル曲は)ビルボードで全米1位をとった唯一の日本語楽曲。震災以降、復興のアンセム(応援曲)として人々の心を支えた名曲。問題と向き合いながら、悲しみをこらえ、未来に向かって進んで行く庶民にとって、これ以上の応援歌はない」と話した。

 同曲は、オリジナルの坂本九さんをはじめ多くの歌手が歌ってきた。池田プロデューサーは「キング・オブ・ロック忌野清志郎さんが『名もなき者が持つ強さ』というロックの精神を歌謡曲に見いだした傑作。そのスピリットが、映画製作の志と完全に共鳴した」。清志郎さんが「日本の有名なロックンロール!!」と紹介し続けていたロック版が映画の爽快感をさらに増幅させそうだ。