女優黒島結菜(19)が、7月期の日本テレビ系「時をかける少女」(土曜午後9時)で、連続ドラマ初主演を務めることが9日、分かった。相手役は、Sexy Zone菊池風磨(21)が務める。

 1965年の原作発表から50年。累計250万部と、いまなおロングセラーを続ける青春小説がこの夏よみがえる。ラベンダーの香りをかぎ、そこから「時を自由に超える能力」を身につけてしまう女子高生・芳山未羽(よしやま・みはね)役を演じるのは、若手注目株の黒島だ。「小さいころにアニメを見てから大好きな作品。まさか自分が主人公の女の子になれるとは思ってもいませんでした」。

 これまでドラマや映画、舞台、アニメと数多く作品化されており、原田知世(48)内田有紀(40)らが女優として飛躍を遂げた“出世作”でもある。重圧もあるというが「皆さんが知っている作品に出演できるのがありがたく、プレッシャーよりも頑張ろうという気持ちが大きい。この夏に思いっきり青春を演じ切りたい」と挑む覚悟だ。

 また、今作では黒島演じる少女だけでなく、未来から来たケン・ソゴル側のストーリーも描かれるといい、その男子高校生・深町翔平役を演じる菊池も「未来人だからこそ感じることができる日本の四季の美しさや、淡い恋物語、人のぬくもりなど、今の我々が忘れかけている幸せをお伝えできるように頑張ります」と意気込んでいる。

 原作者の筒井康隆氏(81)も「自分自身にとっても、他の作家の作品を見渡しても、これほど幸せな作品はあるまい」と語る同作品。ひと夏の切ない恋と青春ストーリーが、フレッシュな2人で再現される。

 ◆黒島結菜(くろしま・ゆいな)1997年(平9)3月15日、沖縄県生まれ。11年に沖縄企業のイメージガールオーディションに選出、モデルとして活動。13年にNTTドコモのCMで注目され、ドラマ「ごめんね青春!」映画「ストレイヤーズ・クロニクル」など出演多数。昨年「花燃ゆ」でNHK大河初出演。みずほフィナンシャルグループなどのCMにも出演中。162センチ。血液型A。

 ◆時をかける少女 1965年に筒井康隆氏が発表した小説。72年にNHKで「タイム・トラベラー」(島田淳子主演)として初映像化され、83年に原田知世主演で映画化(大林宣彦監督)。松任谷由実が同名曲を制作、原田が主題歌として歌った。85年にフジテレビ系単発ドラマで南野陽子、94年に同局系連ドラで内田有紀が主演。02年にオムニバスドラマとして当時モーニング娘。の安倍なつみが演じた。06年には細田守監督でアニメ映画化。同作で声の出演をした仲里依紗が、10年の映画でも出演。