歌舞伎俳優坂田藤十郎(77)の「曽根崎心中」が24日夜、東京・歌舞伎座で1300回を達成した。53年に藤十郎(当時中村扇雀)のお初、父中村鴈治郎の徳兵衛で初演され、藤十郎の当たり役になった。相手役を長男中村翫雀に代え、56年かけて大きな節目を迎えた。歌舞伎では珍しいカーテンコールとなり、鳴りやまぬ拍手に藤十郎は感激の涙をみせた。「この日を歌舞伎座の、それもさよなら公演で勤めることができて役者冥利(みょうり)に尽きます。新しい歌舞伎座で何回でも演じたいと思っております」と話した。

 [2009年4月25日6時11分]ソーシャルブックマーク