映画スターから米カリフォルニア州知事に転じたシュワルツェネッガー氏(63=共和党)が3日、2期7年余りの務めを終えて退任、後任のジェリー・ブラウン新知事(72=民主党)が就任した。シュワルツェネッガー氏は今後、講演や本の執筆に当たる予定で、映画界に本格的に復帰するかどうかは不透明だ。

 同州は巨額の財政赤字を抱えており、州の失業率は12%超。世論調査によると、これらの問題を解決できなかったシュワルツェネッガー氏の支持率は昨年7月に22%まで下がり、同州知事としては過去50年以上で最悪になった。

 一方で2006年、温室効果ガスの排出量を20年までに1990年の水準まで下げることを目標に掲げる州法を成立させるなど、環境政策では高い評価も得た。米紙ロサンゼルス・タイムズは「彼は、絶望的な状態の予算を残して去るが、カリフォルニアの新たな政治的進路を定めた」と指摘した。

 退任後の生活について同氏は昨年10月、講演や本の執筆をする考えを表明。映画出演については「素晴らしい構想、素晴らしい台本が持ち込まれれば」と前向きな姿勢を見せる一方で「3カ月も6カ月もセットに座って映画作りをする根気が自分にあるのか」とも述べ、明確な意思表明は避けた。

 [2011年1月4日9時48分]ソーシャルブックマーク