NHK経営委員会が28日、都内で行われ、浜田健一郎委員長(66)は、就任会見で従軍慰安婦問題などで持論を述べたNHK籾井勝人会長(70)から説明を受け「不適切だったと反省し、業務を全うしたい」と続投の意向を示したと語った。また、委員会でも「進退の話はなかった」と、続投の方針であることを示した。

 浜田氏は「公共放送のトップの立場を軽んじている」とし、選任した委員会の長として「遺憾である」とした。各委員からも厳しい声が上がり、籾井氏を注意したという。

 一方で「今後努力すると言っているので見守りたい」。上村達男委員長代行も「信頼は揺らいだと思うが、回復は皆無とは思わない」とした。

 籾井会長は「慣れない会見で度重なる質問につい発言してしまった」とし、「反省して業務を全うしたい」と語ったという。

 一方、NHKには視聴者から、会見の行われた25日からこの日午前9時までに約3000件の反響があった。批判的な意見は約60%、肯定的な意見は約20%。残りはどちらにも分類できない意見。主な批判的な意見は「公共放送のトップにふさわしくない」「考え方が政府寄りだ」など。