松竹は14日、今月中の撮影開始、12月の公開を予定していた山田洋次監督(79)の新作映画「東京家族」の製作を延期すると発表した。映画のテーマである「現代の家族の在り方」が、東日本大震災を経て変わるのではないかと山田監督が考えたからだという。

 山田監督は「今年の終わりまでこの国の様子を見て、脚本を全面的に見直した上で、戦後最大の災害を経た東京を舞台にした物語を描きたい」としており、来年早々の撮影開始を目指すという。

 映画は、小津安二郎監督の名作「東京物語」を下敷きに、設定を現代に置き換えて描かれる。