スタジオジブリの最新アニメ映画「思い出のマーニー」(米林宏昌監督、19日公開)とauのコラボキャンペーンが7日、都内で発表され、ジブリの鈴木敏夫プロデューサー(65)らが出席した。

 同作の美術監督を務める種田陽平氏の展覧会や、ジブリ作品に登場した建造物の展覧会をスマートフォンで見られる「見つめるジブリ展」を利用できる。

 鈴木氏は「映画は平面。展示はそれが立体物になる。僕らも2Dをやりながら、3Dにはあこがれがある。それができるのは楽しい。ウォルト・ディズニーも最後に本当に頑張ったのは、ディズニーランドだった」と、スクリーンから飛び出すジブリの世界観を自画自賛した。

 鈴木氏は、昨年9月に長編アニメ作品からの引退を発表した宮崎駿監督(73)の近況も明かした。「引退したと言いながら、毎日、出社している。早くいなくなってほしいけど(笑い)」。手持ちぶさたなのか、会社では後進に熱烈指導しているという。「『(若手に)口を出さない、手も出さない』と言っているのに、すぐに手も足も出す」と苦笑いだった。

 また今作を手掛けた米林監督、西村義明プロデューサーを高く評価した。「2人の巨匠(宮崎、高畑勲両監督)と比べると、製作期間は半分。その中でよくこれだけの絵を、技術もさることながら、アニメーションもよく頑張ったな」と、仕事の早さと技術力の高さに感嘆の声を上げていた。