万引したとして窃盗容疑で書類送検されたものの、昨年9月に不起訴処分となった今井彰元NHKエグゼクティブプロデューサー(53=依願退職)が、小説家デビューすることが6日、分かった。2月下旬にテレビ業界を舞台にした「ガラスの巨塔」(幻冬舎)を発売し、新たな人生のスタートを切る。

 デビュー作は、テレビ界に渦巻く野望や嫉妬(しっと)を1人の男の生きざまを通じて描いたフィクション。NHKという名称は出てこないが、公共放送をイメージさせる舞台となっているという。今井氏は「これまで番組制作のために取材した経験をもとに描いている。自分と重ね合わせている部分も多いが、暴露本ではない」と話した。今後は幅広い分野にテーマを広げ、いろんな作品を世に出したいという。

 今井氏は人気番組だった「プロジェクトX」の制作統括を務めていたが、08年11月に東京・渋谷の衣料品店で計7300円相当の衣料品を万引したとして書類送検された。無罪を主張しながら昨年4月にNHKを依願退職。その後、同9月になって東京区検が不起訴処分にしていた。容疑がはれた今井氏は「成功も挫折も経験した。あれも人生だと思っている。今後は小説家として強く生きていきたい」と語った。

 [2010年1月7日18時6分

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