水谷豊(58)演じる警視庁特命係・杉下右京と神戸尊(及川光博=40)とのコンビがよりパワーアップした、テレビ朝日系人気ドラマ「相棒」シリーズ最新シーズン(10月20日スタート、水曜午後9時)の初回ゲストに徳重聡(32)が登場する。

 徳重が演じるのは人を殺(あや)めたことのある元SAT隊員。心情的に追い詰められる難しい役だが「いつか出たいと思っていたドラマ。犯人への愛情があって、今回もそれが出てます。いい現場にいるなと感じました」と振り返った。

 初回ゲストを徳重が務めたことに深い縁を感じたという水谷。徳重が所属する石原プロを設立した石原裕次郎さんが出演していたドラマ「太陽にほえろ!」の初回(72年7月21日放送)ゲストが水谷だった。「犯人役でしたけど、第1話ですからね(笑い)。裕次郎さんの存在は誰とも比べられないけれど、“2代目裕次郎”の徳重さんには何か感じるものがありました」。

 徳重も「水谷さんとは対峙(たいじ)するシーンがあったんですが、がっちり受け止めていただいた。右京さんの大きさと水谷さんの大きさがダブりました」。さらに「(犯人で)捕まるなら右京さんですね。部下になるなら…裏切れないです」と石原プロ社長の渡哲也(68)を思い浮かべて苦笑い。歴史あるドラマへの出演は俳優としての新たな自信にもつながったようだ。

 同シリーズは今年10周年を迎える。右京の監視役という密命から解放された神戸役の及川は「庁内スパイではなくなって、精神的にゆとりが持てる(笑い)。のびのびと神戸くんを演じたい」。水谷は「まだ感慨を持つには早い。ドクターストップって言葉があるけど、神様から“ゴッドストップ”がかかるまではね」と話した。

 [2010年9月23日8時49分

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