第78代内閣総理大臣、宮沢喜一氏の孫娘でタレントのラフルアー宮沢エマ(24)がミュージカルに初挑戦する。宮本亜門氏(55)が演出を手掛ける「メリリー・ウィー・ロール・アロング~それでも僕らは前へ進む~」(東京・天王洲銀河劇場、11月1~17日)で、初めて歌声を披露する。

 宮沢は、歌手を夢見て10年以上歌の勉強を続けてきた。1度はあきらめかけたが、「10年後に後悔したくない」と大学卒業後の昨春、芸能界入り。それだけに喜びは格別で、「この素晴らしいデビューをものにするかは私次第。勝負時ですね」と気合を入れている。

 作品はショービジネス界で成功を収めた作曲家フランクリンと2人の友人、チャーリーとメアリーの間に起こった出来事を現在から過去にさかのぼる形で描く。81年の初演以来何度も欧米で上演され、現在もロンドンでロングラン上演されている人気作だ。

 今作への宮沢の起用は意外な流れで決まった。宮本氏の弟が宮沢と同じ高校に通っていた縁で、宮本氏は宮沢がクラブ活動で歌う映像を目にしたことがあった。「この年齢でこの才能、と口が開くほど驚きました」と以前からその才能に注目しており、宮沢が今春、宮本氏が手掛ける別の作品のオーディションに参加したことで縁がつながった。そのオーディションでは「この役には合ってない」と判断され不合格だったが、「彼女のおおらかさ、純粋さ、実力はメアリー役にピッタリ」と今作のメーンキャストに抜てきされた。

 共演は小池徹平(27)柿沢勇人(25)らで、宮沢は「不安もありますが、早く準備に入って、何が足りなくて、何を磨いた方がいいのか知りたいです」と、けいこが始まる日を待っている。

 ◆ラフルアー宮沢(みやざわ)エマ

 1988年(昭63)11月23日、東京生まれ。聖心インターナショナルスクール卒業後、オバマ大統領も通った米オクシデンタル大に入学、3年時に英ケンブリッジ大へ留学。父は米外交官で、母は故宮沢喜一氏の長女啓子さん。母方の縁戚にブリヂストン創業者の石橋正二郎氏、鳩山由紀夫元首相、鳩山邦夫元法相らがいる。156センチ。血液型O。