国際オリンピック委員会(IOC)は7日(日本時間8日早朝)にブエノスアイレスで開いた総会で、2020年の第32回夏季五輪・パラリンピック大会の開催都市に東京を選んだ。

 98年長野冬季五輪の閉会式で総合司会を務めた萩本欽一(72)は8日、20年東京五輪について「おしゃれ」「粋」をキーワードにした「江戸っ子の五輪にしてほしい」と話した。「開催都市が決まる瞬間はテレビで見ていました。みんなが満面の笑みで跳び上がって喜んでいる姿を見て僕もうれしくなっちゃった」。

 64年東京五輪の時は浅草で修行中だった。「劇場には朝からお客さんが少なくとも3~5人はいるのに、大会期間中は誰も来なかった。その時に五輪ってすごいものなんだなと思いましたね」。

 20年の大会については「海外から来たお客さんに『日本人っていいな。最高だな』と思ってもらえるような五輪にしてほしい」と期待する。「金メダルの獲得数を競ったり、派手な開会式にお金を掛けたりせず、『おしゃれ』『粋』ということが伝わる大会がいい。観客がどの国の選手も応援する“江戸っ子”の五輪です」。

 12年ロンドン五輪はパラリンピックの競技会場に大勢の観客が詰めかけている様子に感動した。「それを見て『英国っておしゃれだな』と思ったんですよ」。今、日本は中国との外交関係はなかなか好転の兆しが見えない。「けんかをする相手ではないというメッセージを伝えるチャンスになるかも知れません。江戸っ子かたぎを世界中に広めたいですね」。