サザンオールスターズの桑田佳祐(58)が紫綬褒章を受章した。秋の褒章受章者が2日付で発表され、桑田は学問や芸術などで功績を残した人に贈られる紫綬褒章に選ばれた。

 桑田は「このような由緒正しい章をいただきまして、身に余る光栄であるのはもちろんのこと、私のような者が本当にいただいてしまってよいものかと、非常に驚いています」と驚きのコメントを発表。「デビュー以来ずっと目立ちたい一心で、下劣極まりない音楽をやり続けてきた」と“桑田節”を交えた上で「このような高貴な章をいただけるとするならば、そんな音楽を喜んでくださったたくさんのファンの方々と、大衆芸能を導いてこられた幾多の偉大な先輩たちのおかげ」と感謝した。

 2010年7月、初期の食道がんが発覚したが、手術を経て活動を再開。昨夏にはサザンとして故郷、神奈川・茅ケ崎で13年ぶりのライブも行った。「これからも皆さまに喜んでいただける音楽を作り続けていけるよう、日々励んでいく所存です。日本が、そして世界が平和でありますように」と締めくくった。

 紫綬褒章はほかに女優高畑淳子(60)、歌舞伎俳優の中村又五郎(58)、谷川浩司日本将棋連盟会長(52)、漫画家の竹宮恵子さん(64)ら。その道一筋に励んだ人をたたえる黄綬褒章は東京・銀座の「すきやばし次郎」のすし職人、小野二郎さん(89)ら。