覚せい剤取締法違反などで有罪が確定した歌手ASKA(本名・宮崎重明=56)の知人で、同法違反(使用)の罪に問われた栩内(とちない)香澄美被告(37)の第5回公判が25日、東京地裁で行われた。先月21日の第4回公判で、弁護側は栩内被告の第3次毛髪鑑定を求めていたが、この日鈴木巧裁判長は棄却し、証拠調べがすべて終了。次回は12月11日午後1時半から同所で論告が行われる。

 弁護側は最終弁論について「全面的に争っている事件。メールなどの証拠について、検察側がどのような評価をしているなどを確認してからにしたい」と、論告から日を空けることを要望。6日後の同17日午前11時30分から30分時間を設けることを、裁判長は「あくまで予定ですが」と認めた。弁護側は裁判を遅延させる意図はないことを強調しており、7月から始まった公判はひとまず年内で結審しそうだ。

 再度毛髪鑑定を望んでいた栩内被告は、この日も根元が黒く、そのまま伸ばしたロングヘアは変わらず。上下紺色のツーピースに黒のヒール、少し化粧をした顔立ちで、やりとりを冷静に聞いていた。閉廷後は、担当弁護士らと談笑する場面も見られた。