1980年(昭55)から34作を数えるアニメ映画「ドラえもん」シリーズの累計動員が25日、1億人を突破した。配給の東宝が発表した。公開中の「ドラえもん

 のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)」(寺本幸代監督)が同日までの16日間で興収20億円、動員180万人を突破し、累計動員は1億30万人。同じ東宝の「ゴジラ」シリーズ(28作品)の9900万人を超え、邦画シリーズ動員数トップに立った。

 原作の藤子・F・不二雄氏(享年62)の妻正子さんは「うれしいですね。こんなに大勢の方々に、かわいがっていただいて。幸せね。ドラえもんは。もう君の僕の私のドラちゃんね」と喜んだ。映画化は同氏の長年の夢だったという。

 「ドラえもん」は、テレビ朝日系でアニメ放送が始まり、約1年後の80年3月15日公開の第1作「のび太の恐竜」は、約320万人動員の大ヒット。その後、藤子氏の長編原作を映画化し、春公開が定番になったが、同氏は96年9月23日に亡くなった。それでも、残されたスタッフが原作の普遍性を維持。一方で、05年4月15日には全声優と製作のメーンスタッフを一新。「原作回帰」をテーマに新たな映像技術などを取り入れ、金字塔を打ち立てた。