<フィシング・ルポ>

 今月1日から静岡・伊豆半島の3地区、雲見「佐市丸」、石廊崎「橋本屋」、大瀬「倉の下」で「第2回磯メジナ伊豆半島ダービー」が開幕した。来年2月28日まで90日間。35センチ以上のメジナ3匹の合計全長で競い、期間内であれば、何度でもチャレンジできる。しかも、1匹ずつ交換して記録を伸ばすことも自由自在だ。12月から荒天続きだが、40センチ超の寒グレの機運は盛り上がってきている。

 昨年12月の伊豆半島の磯メジナは絶好調だった。今年の12月は序盤、天気に恵まれなかった。石廊崎「橋本屋」の山本和人代表は「西風がきつい。北東に変わればね。それだけに8日の石塚さんの1匹は価値があった」と話した。

 8日、石塚明彦さん(43=小田原市)は西風を避けられるエホンに入った。うねりも高く、午前中は1度もアタリなし。ボラが掛かっただけだった。「それでも釣れると思っていた。根気よく足元にエサをまき続けて、そのうち絶対来ると信じていた」と石塚さんは振り返った。正午になってウキが動いた。ちょうど40センチ。してやったりだ。「このダービーは面白いですね。メジナは4年目になる。50センチ近いのを釣ったこともあるから、期間内にまた来て記録を伸ばしたいですね」と石塚さんはニッコリ。

 13日には大瀬「倉の下」で神保秀明さん(53=横浜市)が会長を務める「横浜真ぐれ会」の例会があって、海が荒れる中、21人中12人がメジナを釣って帰ってきた。神保さんは大根で最長の44センチを釣った。「ジンタ(小さいガン玉)何個か打って糸に張り持たせたのが良かった。寒グレ、活性は悪くない。これから楽しみですよ」と話した。

 昨年ダービー3位だった大須賀隆さん(60=塩尻市)は8日に雲見「佐市丸」から大根に渡った。「朝のうちだけでしたが、それも釣りですね。エントリーできるサイズは35センチだけだったけど、これからですね。私は海のない長野在住なので、伊豆が楽しみです。ダービーは始まったばかり。また来ます」と話した。雲見では9日に訪れた寺尾涼さんが35センチ、35センチ、37センチを釣り上げた。荒天さえ抜ければ、やる気満々の寒グレで盛り上がる。【寺沢卓】▼「第2回磯メジナ伊豆半島ダービー」ルール

 35センチ以上のメジナを対象とする。期間内であれば、何度でも挑戦でき、記録は1匹ずつ更新可能。釣り方は、フカセのウキ釣りに統一する。▼問い合わせ

 雲見「佐市丸」【電話】0558・45・0248。

 石廊崎「橋本屋」【電話】0558・65・0108。

 大瀬「倉の下」【電話】0558・65・0167。

 渡船料金、集合時間は各宿に要確認。

 ダービー参加費は1000円で、来年1月に参加賞を配布します。