宇都宮市の宇都宮城址公園で23日午前11時40分ごろ、爆発があり、男の焼死体が見つかった。巻き添えの2人が大けが、1人が軽傷を負った。遺体から遺書が見つかり、宇都宮中央署は男が爆発物を使って自殺を図ったとみて、殺人未遂容疑で調べている。遺体は同市内の元自衛官、栗原敏勝容疑者(72)。

 爆発の時、公園近くの自宅にいたという49歳男性は「下からズドンと響くような爆発音があって、爆風で家が揺れた。これはただごとではないと思った」と振り返った。現場には、肉の塊らしきものが見えたといい、「手足がない遺体だったのかもしれない。ベンチがめくれ上がっていて、爆発の跡がひどかった」と説明した。

 近くで旅館を営む69歳女性も、爆発時の衝撃を覚えていた。「震度3ぐらいの地震だと思った。近くで黒煙が上がって、ゴムが焼けたような臭いがした。40年旅館をやっているが、こんな事件は初めて」と目を丸くしていた。同公園では30日にウオーキング、来月5~6日に宇都宮名物「ギョーザ」のイベントが予定されており、開催を危ぶむ声も上がっていた。