九州の表玄関、福岡市のJR博多駅前につながる道路で8日、大規模な陥没事故が起きた。陥没による穴は、縦横約30メートル、深さ15メートルの「クレーター」となり、道路や信号機、土砂を次々とのみ込んだ。周辺では停電やガス供給停止が起き、交通・金融機関にも影響が拡大。都市機能は終日、大混乱した。

 陥没現場の南側の「紙与駅三ビル」を保有する紙与産業によると、同ビルは1階にコンビニなどが入っているほかは、立体駐車場になっている。岩盤までコンクリートくいが打ってあるといい、倒壊の恐れはなさそうだが、駐車場の出入り口が、陥没現場に面した1カ所にしかないといい、「駐車してある車が出せない状況。近づくこともできず、復旧のめどはたっていない」という。