今年7月の東京都議選に向けて、去就が注目されていた「都議会のドン」こと内田茂都議(77)は25日、都内で報道陣の取材に応じ、都議選に出馬しない考えを表明した。

 自民党千代田総支部の総務会に出席後、「都議選の千代田選挙区の候補として、立候補しないことを、皆さんにお知らせした」と述べた。「都連の内規で、任期中に80歳を越えたら、公認しないということがある。これは大きなポイント」とした上で、体調面の不安も理由に挙げた

 「もし当選しても、都議として政治活動がきちんとできるか不安を感じていた。(不出馬は)早くから決意していた」という。任期中に持病で入院し、手術したことも明かしたが「かんばしくない」とも述べた。

 「政界引退か」の問いには「引退ではない」と述べ、現在の任期もまっとうする考えを示した。

 内田氏は、40年以上にわたり、区議、都議として千代田区を地盤に議員活動を続けてきた。

 一方、対立する小池百合子都知事との「代理戦争」となった、地元の千代田区長選に擁立した候補が、小池氏支援の現職に惨敗。前回の区長選に続く敗北でもあり、党内では責任を問う声が上がっていた。

 内田氏の後任となる都議選千代田区選挙区(定数1)の候補は、今後選考委員会を設置して決める。