国有地取得をめぐる疑惑が指摘されている大阪市の学校法人「森友学園」の籠池(かごいけ)泰典理事長は27日放送されたNHKインタビューで、昭恵夫人の名誉校長就任の経緯に関し、「(夫人に)承認してもらった上で講演で(名誉校長として)紹介し、就任してもらった」と述べ、夫人は承認していたとの認識を示した。その上で「夫人の受け取りようもあると思う」とも述べ、双方の認識にズレがある可能性もほのめかした。

 首相は24日、夫人は講演前に待合室で打診を断ったが、講演の場で保護者を前に「引き受けてもらわないと困る」と要請され、断れなかったと説明。この日も「もし人間同士が会った時、大丈夫ですね、困りますよ、大丈夫ですねと言って相手が何も言わなければ、承認をもらったと思う場合がある」「たくさんの人の前で言われれば受けざるを得なかった」と主張した。

 一方、学園は、用地のごみ撤去工事に関わった処理業者が掘り出されたごみ交じりの土砂の半分を埋め戻したと主張していることに対し、ホームページで反論した。埋め戻しとされる作業は、あくまで「仮置き」との認識を示している。

 学園はきょう28日に大阪市で会見を開く予定だったが、調整に当たっていた上西小百合衆院議員は、ツイッターで延期を表明した。