熊本地震で昨年4月14日の前震、同16日の本震と、2度の震度7を記録した熊本県益城町。その中でも杉堂地区は布田川断層の真上に位置し、集落が大きな被害を受けた。

 杉堂の集落にある「潮井神社」本殿前には地震後、長さ4メートル、落差70センチの断層が地表に現れた。町を立て続けに襲った震度7のすさまじさを物語るもので「活断層との共存」を目指す町はこの断層を文化財に指定、シートで覆って保存している。だが住民は「共存と言われても、杉堂は(建物の)解体もまだまだ。1年たってもそのままたい」と肩を落とした。