大のプロレスファンで知られる民進党の野田佳彦幹事長は30日、千葉市の幕張メッセで行われた「ニコニコ超会議」の企画で、プロレス界のレジェンド・藤波辰爾(63)と対談した。

 藤波とは初対面。「お話しができただけで、きょう来たかいがあった。一生の思い出」と興奮を隠せず、「(プロレスの)レジェンドと言われる人の歩みを(政治に)生かせることは、たくさんある。四角いリングから学ぶこともある」とアピールした。

 野田氏は、故ジャンボ鶴田さんのファンだった。「藤波さんの前で失礼なことは言えない」と恐縮しながらも、「鶴田さんは基礎体力がすごかった。『藤波VS鶴田』の試合を1回見たかった」と、思いをはせる場面も。

 藤波が、「ニコニコ」ユーザーの求めに応じて、必殺技の1つ「ドラゴンスリーパー」を、来場者や大西健介青年局長にかけた後には、「受けようと思ったが、国会中なので、受けたら大変なことになった」とくやしさもチラリ。「子どものころに藤波さんの技をまねたが、子どもにはまねできなかった」とも、振り返った

 対談というより、野田氏が藤波を質問攻めにする場面が目立った。「けがが治らないまま、あの激しい生活をする秘訣(ひけつ)を教えてほしい」の問いに、藤波が「リングに上がり続けること。2年前に(身体に)メスを入れたが、3週間でリングに上がった。『リハビリは、リングに上がること』だ。そうすれば痛みが消える」と答えると、「今のはものすごい名言ですね」と、感心していた。

 今年、レスラーとして45年を迎えた藤波は、終始穏やかに対応。ステージ上のいすに座っての対談だったが、「こんな時間がめぐってくるとは夢にも思わなかった。ここがリングで、ロープがあれば緊張しなかった」と、苦笑いしていた。