日大アメリカンフットボール部の選手が悪質なタックルを犯した問題で、日大の大塚吉兵衛学長(73)が25日、一般学生にも影響が及んでいる現状を鑑み、都内で緊急記者会見を行った。

 大塚学長は、内田前監督と井上前コーチが23日に開いた会見で、日大のブランドは「落ちません」と発言した司会者の広報部・米倉久邦職員が「もう十分聞きました。もうやめてください」などと“キレた”経緯を説明した。

 大塚学長は本人から聴取。テレビ各社が同じ局にもかかわらず、ワイドショーなどの複数の番組からリポーターを動員し、各番組ごとに独自映像を撮ろうと、同じような質問が繰り返されたことが頭にきたため、対応が乱暴になったと説明されたという。「1社でまとまってくれればという気持ちが強く、同じ局で3、4つクルーが分かれ、画作りしたことにイラッとしたのでは」と、米倉氏の気持ちを代弁した。実際、23日の会見では、番組のリポーター同士でマイクを回し、米倉氏が指名していないのにもかかわらず突然、名前と番組名を名乗り、質問を始めていた。記者団からは「会見の体をなしていない」などと苦情も出ていた。

 一転この日、司会を務めた企画広報部の酒井誠吾次長は報道陣の反感を買わぬよう、慎重に会見を進めた。挙手した報道陣を指名するスタッフを別途配置。マイクを勝手に回されないよう、質問を終えたらスタッフがマイクを確実に引き取るよう対応した。