桜田義孝五輪相(68)は21日の衆院内閣委員会で、サイバーセキュリティ基本法改正案の担当大臣でありながら、パソコンを使用したことがなく、USB(パソコンなどに周辺機器を接続する規格)を知らなかったことが海外で広く報じられたことについて「世界に私の名が知られた。いいか悪いかは別として、有名になったんではないか」と述べた。

国民民主党の斉木武志議員が、世界中のメディアが報じたことを紹介。英ガーディアン紙が桜田氏を「システムエラー」などと酷評していることを挙げ、パソコンも使ったことがない担当大臣が「ハッカーから日本を守れるか」、「世界中のハッカーからサイバー攻撃の標的となる呼び水になるのでは」と厳しく追及した。桜田氏はそれに対しても「私自身が仕事をしているわけではなく、オールスタッフでやる」「ジャッジするのが私の仕事。判断力は私は抜群。能力に疑いはない」と堂々と言い切った。

USBについて官僚原稿を読む際、制御システムの「制御」を「せいご」と読む場面が何度も見られた。14日の同委員会でUSBを知らないと答弁したことについて斉木氏は「知らないで、どのように危険を判断するのか」と質問しても、桜田氏は「事務所では使っていない」と答弁し、かみ合わない場面が目立った。

また、自身が代表を務める自民党千葉県第8選挙区支部が、政治資金規正法の上限を超えて同一団体から200万円のパーティー券収入を得ていたことについては謝罪したが「上限額は知っていた」と発言。これに対し斉木氏は「知っていながらやっていれば違法行為を認めたということ。危うい答弁だ」と指摘した。