ヘアメークアップアーティストのKUBOKI氏に「髪の健康」について問うと、真っ先に「運動がいい」の答えが返ってきました。自ら体験した「体と髪の復活劇」を、美容エディターの大塚真里さんに打ち明けました。

 大塚

 KUBOKIさん、何だか今日はさわやか。お風呂上がりみたいに肌がツルツルですよ。

 KUBOKI(以下、K)

 わかります?

 実は朝、走ってきたんです。

 大塚

 忙しいのに、さすが。

 K

 むしろ忙しいからこそ、走るとスッキリして気持ちがいいんですよ。走った後は本当に目がパチッと開きます。

 大塚

 始めたきっかけは何だったのですか?

 K

 1年半ほど前、血液検査で中性脂肪の数値が悪かったんです。当時は仕事に追われてまったく体を動かしていなかったので、そろそろやらないとまずいぞ、と。Tシャツを1枚でカッコよく着られる体になりたかった、というのもあります(笑い)。以来、週に1回、5キロを40分で走るというスローペースな走り方ですが、続けているうちに体が驚くほど変わりました。

 大塚

 どんな風に?

 K

 全身の血行がよくなって毒素が抜けた感じというか、肌に透明感が出ました。昔はいつも顔色が悪かったのですが…。それから、何と髪にコシが出てきました!

 栄養が行き届いているのか、根元の立ち上がりが違うんですよ。

 大塚

 それはすごい!

 

 K

 もちろん体調の変化も。ヘアメークは立ち仕事なので脚のむくみや、同じ姿勢が長く続くので体のゆがみがひどかった。でも、今はだいぶ改善。朝の目覚めもいいです。

 大塚

 週1回走るだけで、変わるものなんですね。

 K

 ランニングと一緒に筋トレも始めたので、その効果もあると思います。

 大塚

 多忙な中でジムに通うのって、なかなか大変でしょう。私も以前ジムの会員でしたがすっかり足が遠のいて…。

 K

 いえ、ジムには通っていませんよ。走る途中、公園の鉄棒で懸垂をしているんです。

 大塚

 えっ、子供用の鉄棒でできるんですか?

 K

 腰を曲げて鉄棒にぶら下がり、懸垂するんです。腹筋も背筋も鍛えられて姿勢がよくなり、肩甲骨が動くから肩コリも解消される、とメリットは絶大です。大塚

 重いものを持ったり、長時間パソコンに向かう仕事の男性は、姿勢が前かがみになりがち。中年になるとなおさら。猫背は老けた印象になるので、公園での懸垂、おじさま方にも取り入れてほしいですね!

 第7回<2>につづく。

 [2014年4月28日10時28分]

 ジムや公園などで鉄棒が使える環境にある人は、積極的に懸垂をしよう。週に1、2回、自分のできる回数をやればOK。肩よりやや広い幅で鉄棒を持ち、体をグッと持ち上げる。