EXILEのフィジカルトレーナー吉田輝幸氏が、正しい体の使い方を伝授する「EXILEエクササイズ」。23回目の今回は番外「ゴルフ編」の最終回。EXILE所属事務所LDH篠原大樹氏がゴルフフィットネスプログラム「TPI」が推奨する15項目のテストを終え、課題克服のためトレーニングに挑戦。成果を確認するため、いよいよスイングチェックに入りました。理想的なアマゴルファーへの道は切り開けるのか?

 篠原氏

 ゴルフはやっぱり股関節ですね。

 吉田氏

 そう。ただ自分で一生懸命腰を回そうとしても無理。「右の役割はこれ」などと細分化して考えれば、自然と回るようになります。今この感覚が良くなってるので伸びしろはかなりありますよ。

 篠原氏

 今すぐ打ちにいきたいですね。ちなみにベストスコアは93です。

 吉田氏

 安定して90台が出ているから。もう少しで80台ですよ。

 篠原氏

 問題はメンタルです。

 吉田氏

 ワハハハ。スイングに頭がいくと、コース戦略に頭が回らなくなってきます。ベストスコアが出る時は、何も考えず、ポンポンポンと当てちゃったという時が多い。それでは素振りをしてみましょうか。

 篠原氏

 よし、来た!

 吉田氏

 1回アドレス、構えてもらって。始めはクラブがあるんだけど、股関節が先に動くイメージで。足が動くから、手が後から付いてきてビューンと。意識がクラブの先の方にばかりいってしまってますね(写真1)。もっと股関節だけを使い、手はなるべくダラ~ンと楽に。腰→腕→クラブという順番で。

 ビュン、ビュンと気持ち良さそうにスイングを繰り返す篠原氏。ジムに来てから最高の笑顔がはじける。

 吉田氏

 やはり右が回ってないですね。

 篠原氏

 おっと。

 吉田氏

 腰だけ回しましょう。この棒に触れてないということは、体が前にいってしまっているということ。ひざを曲げ、お尻をぐっと後ろに突き出して回す感じ(写真2)。後ろに。そう。股関節が乗っているとはこの感じです。

 篠原氏

 な~るほど。

 吉田氏

 棒に触れにいっていいですよ(写真3)。そうそう。これがバックスイングです。懐に余裕が出てくるから、腰が回ってくる。もう10センチだけ尻を後ろに。股関節を意識して。ちょっとした意識の積み重ねで、体の動きを改善することができるんです。

 篠原氏

 もう万々歳。これだけでうまくなった気がします。

 吉田氏

 篠ちゃんの場合、体が硬いのは肩甲骨くらい。ももの裏も極端に硬くない。ちょっとした使い方ができればバッチリ。TPIテストも全部満点になりやすいタイプ。今まで来た柳田さん(日刊スポーツ文化社会部デスク)は体が硬すぎだけど筋肉がある。細江さん(同記者)は体が柔らかいけど安定性がない。そうすると(改善には)結構時間がかかってしまうんです。

 篠原氏

 (『伸びしろ』『満点』の言葉に)早くゴルフ場に行きたい!

 今は忙しくて月に4、5回しか行けないですから。

 吉田氏

 あれっ、週に4、5回じゃないの?

 一同

 ワハハハ。

 第23回おわり。【取材・構成=山田準】

 [2014年3月7日10時31分](2)吉田氏(右)に支えられながら理想的なアドレスの姿勢を指導された篠原氏(3)篠原氏(左)のお尻の後ろに棒を置き、触れるぐらいに突き出してはじめて股関節が乗っている状態という