今年の注目新種牡馬を紹介する。

シュネルマイスター

父キングマン

母セリエンホルデ(母父ソルジャーホロウ)

■けい養先 社台スタリオンステーション

■戦績 17戦5勝

■主な勝ち鞍 21年NHKマイルC

■種付け料 350万円

21年NHKマイルCではソングライン(G1・3勝、23年最優秀古馬牝馬&最優秀マイラー)とのたたき合いを制して、G1初制覇。G1勝利はこの1勝のみだが、同年マイルCSでは名牝グランアレグリアに迫る2着など、マイルの大舞台で活躍を続けた。父キングマンの血は日本では希少で、母系はドイツ屈指の名牝系である「Sライン」。1940年に独オークス、独ダービーを勝利した牝馬シュヴァルツゴルトを祖とし、世界中に活躍馬を送り込んでいる。母も独オークス馬だ。日本でもマンハッタンカフェ、サリオス、スターズオンアース、ソウルスターリング、ブエナビスタなどが同じ牝系出身。日本への適性も高い。配合の幅が広く、繁殖牝馬を選ばないため、人気沸騰。種付け料発表後、即満口となった。

<社台SSの徳武英介場長>

「Sライン」から、また力強さとしなやかさを兼ね備えた、その名の通りスピードマイスターのスタッドインです。まるで日本のターフを求めているかのような母系です。

<現役時代に管理した手塚貴久師>

1歳で初めて見た時から血統的背景が日本に合うのではないか、必ず種牡馬にして牧場にお返ししないと、と思っていました。この子のベストパフォーマンスは勝ったレースではないですが、昨年の毎日王冠でした。3着に敗れはしましたが、最後の100メートルの瞬発力は二十数年調教師をやっていますが、初めて見たような末脚を披露してくれて、この子の持っているポテンシャルは素晴らしいものがあると認識しました。日本の繁殖牝馬のどの配合にも合うと期待しています。