魚探(魚群探知機)には魚の群れの影が赤い色で煙幕のように映る。3月でのその反応は、煙幕のような影は見当たらず、それこそ「ポツポツ」とした赤い点がばらけて映っていた。

 そこから約1カ月。4月20日に乗った。結果から言うと「よく釣れた」。池田船長の指示するタナ(魚の泳層)にコマセカゴ(60号)をセットできれば、初心者でも簡単に釣れる。

 仕掛けが3本バリで全長3~3・5メートルだから、カゴは指示ダナよりも3メートル前後落として、指示ダナで固定する。しばらくするとプルルンとイサキが当たってくる。慌てずにハリを食い込ませてゆっくりとリールを巻く。こりゃ、楽しい。

 ハリは、チヌ1・5~2号もしくはムツ8~9号。ハリだけ持っていれば、3本バリのうち、どれかが切れても、結びなおせばいい。大丈夫、ハリスとハリの結び方は池田船長がていねいに教えてくれるから心配いらない。

 エサは、コマセがアミエビで、ハリに付けるのはイカを模したマルキユー「バイオベイト」を刻んだもの。ともに乗船料に入っている。バイオベイトはちょん掛けにして垂らしてしまうとウマズラに食い逃げされてしまうので、縫い刺しするといい。

 タコボウズ記者は、取材しながら26匹。まずまずだ。池田船長は「まだ、居付きのイサキで、外海から入ってくる群れはこれからだ。梅雨まで楽しく釣れると思う」と話した。釣ったイサキはあぶりにして「ながもと」で握ってもらいました。脂乗りはまだ“若い”感じだが、香ばしくて甘い。6月まで南房イサキとは長いお付き合いができそうですよ。【寺沢卓】

 ▼船 伊戸「九左衛門」【電話】0470・29・0559。イサキの乗り合いは午前5時出船。氷、エサ付きで1万円。第2&第4水曜が定休日。