【ナッシュビル(米テネシー州)10日(日本時間11日)=四竈衛、佐藤直子通信員、水次祥子】イチロー外野手(42)が所属するマーリンズのフロント首脳陣が、来年1月から2月にかけて日本球界の視察を行うことになった。デビッド・サムソン社長が「我々は日本に行く。東京ではイチローと食事もするだろうが、いろいろなものを見てきたい」と明かしたもので、日本とのパイプを強める目的で数日間滞在する見込みだ。

 現時点で詳細は明かされていないが、同社長のほか、GMを兼務するマイケル・ヒル編成本部長、現役時代は「ミスター・マーリンズ」と呼ばれたジェフ・コナイン社長付特別アシスタントら幹部数人が来日する予定。マ軍は日本の野球文化、練習方法などに深い興味を示しており、オリックスの宮崎キャンプなどの視察を検討している。

 今年1月に球団初の日本選手としてイチローが入団。一時は来季開幕戦を日本で開催することを真剣に検討した時期もあった。シーズン終了後には、異例のスピードでイチローと再契約を結ぶなど、マ軍の「親日度」は着実に増してきた。

 同地でこの日まで行われたウインターミーティングで、マ軍は目立った動きを見せなかったが、チーム強化策は幅広く進行中。今後は、選手のスカウティングをはじめ日本市場の調査にも本腰を入れる方針で、今回は「名刺代わり」の来日となりそうだ。